緑と水の公園都市 三鷹市

作成・発信部署:生活環境部 コミュニティ文化課

公開日:2013年5月8日 最終更新日:2013年5月9日

写真:KSイワキ(けーえす・いわき)さん(拡大画像へのリンク)

太宰治賞を受賞したKSイワキさん

(画像クリックで拡大 36KB)

応募作品総数1,378篇から決定!

 平成25年5月8日、第29回太宰治賞(筑摩書房・三鷹市主催)の選考委員会が「みたか井心亭(せいしんてい)」で開かれ、選考委員4氏(加藤典洋氏、小川洋子氏、荒川洋治氏、三浦しをん氏)による厳正な選考の結果、受賞作が決定しました。

受賞作

作品名
「さようなら、オレンジ」
著者
KSイワキ(けーえす・いわき)

選評

小川洋子氏より

 アフリカから難民としてやってきたオーストラリアで母国語を奪われた主人公が体験する苦労が見事に描かれている。「人にとって言葉とは何なのか」を掘り下げた作品。だからこそ、それを使えない人が抱える苦悩が心に響くリアリティを持って書かれている。小説の複層的な構造も見事で、センチメンタルになることもなく、淡々と描かれていることも好感が持てる。

加藤典洋氏より

 日本語で書かれた小説で、主人公がアフリカの難民という、あまり思いつかない設定。なぜ、日本人作家が英語に苦労するアフリカ人の話を書くのか、普通は違和感があるが、この作品はなるほど、と納得できる。書き手の力であり、厚みを持つ面白い小説だと思う。

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KSイワキさんからのコメント

 KSイワキさんは、大阪府大阪市出身で現在オーストラリア、ヴィクトリア州在住の42歳。日本の大学を卒業後、単身オーストラリアへ渡り、SW TAFE ヴィジュアルアート科 ディプロマ修了。翻訳業を経験ののちに結婚され、現在在豪20年です。

 受賞の知らせを聞いたKSイワキさんは「本当に感謝の気持ちでいっぱいです。(オーストラリアの)街中で見かける人物や新聞、博物館などで調べたドキュメントを基に創作しました。サリマ(主人公のアフリカ人女性)は私の願望そのものだったので、大変うれしいです。」と話していました。

 今回の受賞作は応募作品総数1,378篇から4篇を最終候補作とし、平成25年5月8日の選考委員会による選考の結果、決定されたものです。贈呈式・受賞パーティは6月17日(月曜日)に東京會舘で開催され、受賞作には記念品および賞金100万円が贈呈されます。

作品のあらすじ

 内戦のつづくアフリカから、難民としてオーストラリアの田舎町に流れてきたサリマ。母語の読み書きすらままならない彼女は、二人の息子を育てながら精肉作業場で働く一方で、英語学校に通いはじめる。そこには、自分の夢をあきらめ夫について渡豪した日本人女性「ハリネズミ」ほか、さまざまなクラスメートたちとの出会いが待っていた。

 月日がたち生活が軌道にのりはじめたころ、都会へと逃げた夫から、息子たちを引き取りたいと連絡が入る。別離の前日、サリマは息子の学校からの依頼で、アフリカの故郷について子供たちに紹介することになった。友人ハリネズミが用意してくれた客観的な資料の数々。しかしサリマは、やっと使えるようになった英語で、自分の生まれ育った場所について、稚拙だが力強い作文を発表するのだった。

 人種的・言語的な差別をうける中で、生まれてくる友情と絆。女性たちが支えあいながら、やがて自分の足で逞しく各々の道へと踏みだしていく。物語の底流では、母語で書く/母語以外で書くとはどういうことか問われ続ける。主旋律となる物語と書簡・メールが、交互に進行するシャープな構成で、淡々と、しかしダイナミックに描かれる大河ドラマ。

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