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施政方針(2)

作成・発信部署:企画部 財政課

公開日:2019年2月15日 最終更新日:2019年2月15日

 「サステナブル都市プロジェクト」では、食品ロスの削減に向けて協力店を拡充するなど、「三鷹市食べきり運動」を推進します。また、三鷹市社会福祉協議会が新たに実施するフードバンク事業に対して助成を行い、「食のセーフティーネット」の構築に取り組みます。さらに、『三鷹市公園・緑地の適切な活用に向けた指針』を踏まえ、深大寺公園に防球ネットフェンスを設置し、ボール遊びができる公園として整備するなど、誰もが安全で安心して親しむことのできる魅力ある公園づくりを進めます。

 「地域活性化プロジェクト」では、「SDGs」に関連した取り組みの一つとして、新たに「カーディーラーネットワークプロジェクト」を実施します。カーディーラー等自動車関連事業所が集積している三鷹市の地域特性を生かし、カーディーラー同士の横の連携及び三鷹市との連携を深める中で、交通安全、福祉、環境、防災、地域経済活性化などの複数の課題解決を目指した取り組みを進めます。
 都市農地保全の取り組みとしては、多くの生産緑地地区が指定から30年を迎えることから、土地所有者の理解を得ながら特定生産緑地の指定を行い、良好な環境を確保していきます。
 ラグビーワールドカップ2019は平成31年(2019年)9月に、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会は平成32年(2020年)7月に開会されることから、関係機関等と連携しながら、ラグビー及びオリンピック・パラリンピック関係者との交流事業を実施するなど、市民の皆様と一体となって気運醸成を図ります。また、平成30年度(2018年度)に設置したオリンピック・パラリンピックに関する地域連携会議を中心に、来年市内で予定されている聖火リレーや、開会中に都立井の頭恩賜公園西園に設けられ、パブリックビューイングや競技体験、ステージイベントなどを実施する「東京2020ライブサイト」に関する対応の検討を進めます。
 三鷹市ゆかりの文学者に関する顕彰事業では、引き続き、三鷹市ゆかりの文学者顕彰事業検討会議において、「太宰治記念文学館(仮称)」及び「吉村昭書斎(仮称)」の整備に向けた検討、顕彰事業についての企画及び事業の実施につなげる検討を進めるとともに、「太宰治生誕110年記念事業」を開催します。

 「都市交通安全プロジェクト」では、三鷹駅南口駅前広場の交通環境の改善が課題となっていることから、バスとタクシーの乗降場の再配置や交通規制の見直しなどについて検討を進めます。
 また、平成31年(2019年)4月に三鷹駅南口駐輪場を開設し、三鷹駅周辺の収容台数の確保を図るほか、サイクルシェア事業を本格実施するなど、『三鷹市自転車の安全で適正な利用に関する条例』に基づき、持続可能で利便性の高い駐輪場の運営を進めます。

 以上の各プロジェクトに関連する事業のほか、カスタマイズを抑制し運用経費の削減を図り、事務の共通化を促進するなどの効果の実現を目指して、三鷹市、立川市、日野市の3市が進めている自治体クラウドに関する共同事業については、平成33年度(2021年度)の住民情報システムの共同利用に向けて、要件定義書を作成し、サービス提供事業者を選定します。

2 市民サービスの質の向上を支える行財政基盤の確立 

 平成31年度(2019年度)は、個人市民税が納税義務者の伸びなどを反映して増収となるなど、市政運営の根幹となる市税収入が、過去最高となる見込みです。しかし、ふるさと納税の影響が拡大の一途を辿っており、財政運営に支障が生じる状況となっています。その一方で、多発する自然災害への適切な備えや、公共施設の予防保全、長寿命化などを通した都市基盤の安全性の確保は喫緊の課題です。また、待機児童解消の取り組みを進める中で、私立認可保育園の運営費が累増しており、これらの経費は、市税を含めた一般財源の伸びを上回るものとなっています。
 そうした中で、平成31年(2019年)10月から消費税率の引き上げが予定されています。国の施策と整合を図りながら、社会保障の充実や暮らしへの支援に取り組んでいくとともに、引き上げによる市民の皆様の暮らしへの影響を注視し、何らかの課題が顕在化した際にはその対応を図ります。
 三鷹市は、地方財政を取り巻く構造的な厳しさに対峙する中で、市民の皆様の暮らしを守ることを最優先としつつ、市民サービスの質の向上を図りながら、強固な行財政基盤の確立を目指します。

(1) 持続可能な自治体経営に向けた行財政改革の推進 

 財政運営の厳しさが増す中で、持続可能な自治体経営を進めていくためには、行財政改革を通して、サービスの質と量の最適化を図っていく必要があります。平成30年度(2018年度)には、事業の法的根拠や財源などの基本情報を整理する「事務事業の棚卸し」を実施しており、EBPM(Evidence Based Policy Making)の考え方を基礎に、「事務事業総点検運動」の第2弾として、全事務事業の課題や今後の方向性の整理を進め、『新・三鷹市行財政改革アクションプラン2022』の改定に反映していきます。

 行財政改革の推進にあたっては、数量的なスリム化を図りつつも、行政サービスの質の向上と市民満足度の向上を図ることを基本的な目標としています。近年、市議会の皆様、地域情報化推進協議会や市民の皆様から、進歩が著しい人工知能(AI)などのICTを活用し、コスト意識を持ちながら、市民サービスの向上と業務の効率化に取り組むことへの期待が寄せられています。
 そこで、具体的な取り組みとして、スマートフォン等を使った市民の皆様からの問い合わせに対して、AIを活用し自動で応答する「住民問い合わせ応対システム」を一部業務に導入します。
 また、『第4次三鷹市基本計画』の第2次改定や個別計画の改定にあたり、EBPMの考え方を基調とした取り組みを進めていくため、データ分析ツールを導入し、市政を取り巻く状況等を迅速かつ的確に解析し、適切な改定へと反映していきます。
 「対話による創造的事業改善」では、来庁者の動線が輻輳している本庁舎1階ホール及び各階のエレベーターホール等を中心に案内表示を追加・更新し、来庁者が適切な窓口に円滑に移動していただけるようにするなど、市民の皆様に日々対応している職員の気づきや提案を具体化し、市民サービスの向上を図ります。

 さて、財政状況が厳しく財源が限られている中で、安定的・継続的に施策を展開していくためには、事業の実施にあたり期限を設けて見直しを行う「サンセット方式」が有効な手法の一つとされています。例えば、『三鷹市まち・ひと・しごと創生総合戦略』に基づき、国の地方創生推進交付金を活用し、「三鷹版 働き方改革応援プロジェクト」を推進してきましたが、平成30年度(2018年度)で国の交付金の期間が終了することとなります。そこで、これまでの成果を継承しながら、市内企業等が主体的に事業を実施していく「自走式」の手法へと転換し、事業者の主体性を尊重しつつ、効率的に事業に取り組むこととしました。具体的には、東京都社会保険労務士会武蔵野統括支部との連携を強化し、市内企業等が主体的な働き方改革を支援する仕組みへと転換を図ります。
 産業プラザで運営している「ファブスペースみたか」については、株式会社まちづくり三鷹と連携しながら、運営を担う民間事業者の裁量を拡大することにより、運営費を抑制しながら機能拡充を図ります。

 また、行政サービスの公平性を確保し、健全な財政運営を進めていくためには、「受益と負担の適正化」が求められます。
 すべての債権の適正な管理を進めていくために制定した『三鷹市の適正な債権管理の推進に関する条例』に基づき、市民の生活実態に寄り添いその生活再建を支援するという視点を持ちながら、「よりそい・さいけん運動」を推進します。
 駐輪場の利用料金については、駅からの距離、屋根の有無などの条件に基づき、平成31年(2019年)4月から料金体系を見直すとともに、時間利用のすべての駐輪場に無料の時間帯を設けるなど、きめ細かな対応を図ります。
 なお、平成31年(2019年)10月から消費税率の引き上げが予定されていることから、使用料・手数料等全般について、税の転嫁の状況などについての検証を行い、適切に対応します。 

 そして、職員の働きやすい環境の整備にも取り組みます。
 学校給食調理業務の委託化などにより職員定数を見直す一方で、事業の拡充やプレミアム付商品券等の新規事業に係る職員配置を行うなど、職員定数の適切な管理を進めます。また、『働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律』の施行を踏まえ、時間外勤務時間の上限規制や年5日以上の年次有給休暇の取得の徹底を図るなど、職員の働き方改革を推進します。
 教職員の働き方改革については、『三鷹市立学校における働き方改革プラン』に基づき、「スクール・サポート・スタッフ」を全校に配置するとともに、校務支援システムを活用し、在校時間を把握するなど、教員が児童・生徒への本来的な教育業務に専念できる環境を整備し、学校教育の質の向上とライフ・ワーク・バランスの推進を図ります。

(2) 健全な財政運営を進めるための基盤の強化

 ふるさと納税の影響の拡大、法人市民税法人税割の一部国税化、地方消費税の清算基準の見直しなど、この間、都市部の税収をもって、地方へ配分する動きが加速しており、普通交付税の不交付団体である三鷹市は、厳しい財政運営を余儀なくされています。こうした地方財政の厳しさの背景には、国と地方の役割分担と財源配分にミスマッチが生じていることが根底にあります。平成31年(2019年)10月から実施される予定の幼児教育・保育の無償化にあたっても、こうした地方財政が直面する課題が浮き彫りになりました。
 国は、当初、幼児教育・保育の無償化に係る経費の負担割合を現行の負担金・補助金の割合とし、普通交付税の交付団体には交付税措置をする案を示しました。全国市長会としては、国が制度設計した事業実施にあたっては、普通交付税の交付・不交付を問わず、国が責任をもって財源を確保するべきと問題提起して協議を進めました。協議の結果、幼稚園就園奨励費の国と地方の負担割合が見直されることに加え、平成31年度(2019年度)は、すべての市町村についてシステム改修や事務費を含めて全額国費負担で実施されることとなり、地方負担の軽減が図られることとなりました。三鷹市は、これまでも一貫して、全国に統一的な事務事業を課す場合には、普通交付税の交付・不交付を問わず、適切に財源措置をするべきと主張してきましたし、幼児教育・保育の無償化に関する国と全国市長会との交渉の中で担当者としてそのように主張しました。その主張が、全国市長会全体の問題意識として位置づけられ、国と地方の協議が結実し、本件に関する今後の国と地方の財源負担のあり方にも一石を投じたものとなりました。
 なお、幼児教育・保育の無償化については、法案の審議が通常国会で行われることとなっており、現時点では詳細な制度設計が明らかになっていないことから、時機を捉えて今後の補正予算等で制度の全体像を示してご審議をいただきます。
 また、消費税率の引き上げにあわせて、法人市民税法人税割の一部を国税化して地方交付税の原資とする措置が拡大されます。三鷹市の市税収入に影響が表れるのは、平成32年度(2020年度)以降となり、新たに創設される法人事業税交付金により一部が補塡される見込みですが、地方間の税収をもって水平調整を行う不合理な措置が拡大されることとなります。役割分担に応じた国と地方の垂直調整、総体としての地方財源の充実こそが真の地方分権につながるものであり、引き続き、東京都市長会の一員として要望を行っていきます。

 国や東京都などからの補助金については、市の施策に合致するメニューを活用し、市民サービスの水準を向上するための財源として確保していきます。例えば、ユニバーサルデザインのまちづくり緊急推進事業補助金を活用し、洋式化率の低いコミュニティ・センターのトイレ改修を実施し、和式トイレを一定数確保しつつ、洋式化が完了します。
 また、学校施設のトイレ改修については、この間、私も参画した学校施設の耐震化・長寿命化・施設整備に関する市町村長による要請行動が反映され、国の補正予算で増額された学校施設環境改善交付金の活用に向けて、平成30年度3月補正予算に計上し、平成31年度(2019年度)に繰越して実施します。
 なお、消費税率の引き上げに伴う消費に与える影響を緩和し、消費を喚起するため、国がプレミアム付商品券の発行を行う市区町村に対する支援を予定していることから、情報収集を行いながら、平成30年度3月補正予算及び今後の補正予算により適切に対応していきます。

 財政運営のセーフティーネット機能を担う基金については、残高を考慮しながら活用を図っていますが、平成31年度(2019年度)は前年度予算を上回る基金のとりくずしを行わざるを得ない状況となりました。これは、待機児童対策の一環である私立認可保育園の運営費が累増するほか、介護保険料軽減の拡充などを含む社会保障関連の特別会計への繰出金の伸びが続く一方で、社会保障施策の財源となる地方消費税交付金の消費税率の引き上げに伴う増額は平成32年度(2020年度)となるため、歳出とそのための財源にギャップが生じていることが背景にあります。
 しかしながら、平成30年度補正予算において、今後の財政運営を見据えて基金の積立てを行うことで、年度末時点において一定水準の基金残高を確保するように努めます。
 市債については、公共施設の長寿命化や予防保全、防災・減災の取り組みなど、将来世代の負担に配慮しながら活用を図ります。公債費は、前年度予算を僅かに上回りますが、引き続き、減少傾向が続くものと見込んでいます。
 なお、社会教育会館跡地などの土地の売却や取得については、防災・減災に関する土地などを除き、4月に行われる市議会議員及び市長選挙後に新しい体制でご審議をいただくため、当初予算の計上を見合わせることとしました。

 以上、平成31年度(2019年度)の市政運営の基本的な考え方について申し上げました。
 このような観点から編成した平成31年度(2019年度)の予算規模は、一般会計が6897,5802千円で、前年度と比較して14,738万円、0.2%の増となります。
 平成31年度(2019年度)は、慎重に抑制的な予算としたことから投資的経費が前年度予算を下回るものの、私立認可保育園4園の開設による定員拡充、障がい者や障がい児の自立支援給付、介護保険事業特別会計への繰出金などの社会保障関連経費が増加することから、一般会計の予算規模は、国、東京都や近隣市の傾向と同様に、前年度を上回ることとなりました。
 市税収入は3805,9497千円で、前年度比71,9445千円、1.9%の増を見込んでいます。基金のとりくずしは198715千円で、前年度比26,8383千円、16.4%の増、市債の発行予定額は154,770万円で、前年度比1230万円、6.2%の減となっており、市債依存度は2.2%となりました。
 特別会計全体の予算規模は3987,9881千円で、前年度と比較して44,2359千円、1.1%の増となります。これは、介護保険事業特別会計が、サービス利用者の伸びを反映して増となることなどが要因です。
 私は、平成31年度(2019年度)において、議員各位及び市民の皆様のご理解とご協力をいただきながら、市民の皆様の暮らしに寄り添いつつ、市民の皆様が自己達成感を獲得し、生きがいをもって活動していただくための環境整備を推進していきたいと思います。
 また、多世代が交流し、多職種のつながりを深めながら、「民学産公の協働のまちづくり」を進め、「誰一人として取り残さない三鷹の未来」を目指して、誠心誠意、努力してまいります。
 そして、基本構想が掲げる「人間のあすへのまち」に向けて、「高環境・高福祉のまちづくり」を、今後とも着実に進めていきたいと考えています。
 議員各位におかれましては、平成31年度(2019年度)予算につきまして、どうぞ、よろしくご審議を賜りますようにお願い申し上げます。

平成31年(2019年)2月
三鷹市長 清原慶子        

施政方針 ・ 予算概要の目次

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