みたかデジタル平和資料館戦争の記憶と平和への願いを次世代が受け継ぐために

三鷹市の平和事業

はじめに

 このたびは「みたかデジタル平和資料館」にご来館いただきまして、誠にありがとうございます。心から歓迎いたします。

 「みたかデジタル平和資料館」は、戦争の記憶を風化させることなく次世代に継承するとともに、市民の皆様とご一緒に平和の尊さを学んでいくことを目的に、平成27(2015)年度、「戦後70年」を記念して三鷹市ホームページ上に特設サイトとして開館いたしました。資料館では、市民の皆様からご提供いただいた戦争遺品や市民の皆様による戦争体験談を中心に、戦争の惨禍や当時の生活を伝える資料を掲載するとともに、市内の小学生が描いた平和の絵や三鷹市の平和事業についてご紹介いたします。

 「戦後70年」という歳月の経過は、三鷹市民・日本国民の大半を、昭和20(1945)年8月15日の第二次世界大戦の終戦以降に生まれた人々、いわゆる「戦争を知らない子どもたち」の世代としていることから、実際に戦争を経験された人々は年々少なくなっています。さらに、戦争の惨禍や当時の生活を伝える戦没者の遺品や資料が散逸しつつある中で、戦争の「記憶」の継承が、三鷹市のみならず日本全体にとって喫緊の課題となっています。

 こうしたことから、三鷹市では、戦争の「記憶」の継承を図り、平和の意義を再確認するために各種の平和事業を行ってきました。特に、平成25(2013)年度からは、戦争を体験された皆様のお話をお聞きして記録・保存する「戦争体験談のアーカイブ化」事業を進めています。戦争の「記憶」、原爆被害の「記憶」、戦時中のくらしの「記憶」を、私たちは決して薄れさせてはなりません。現時点では戦争体験者のほとんどが80歳以上のご高齢になっていらっしゃることから、戦争の辛い記憶を思い出し、語っていただき、記録させていただくことは、一方で心苦しいことではありますが、他方で極めて有意義なことであると思います。三鷹市民・日本国民の大半となっている戦争体験のない世代が、このような体験された記憶の記録とその再現を通して、戦争を追体験することにより、恒久平和を願う思いを強くすることにつながっていると確信しています。

 そこで、平成27(2015)年8月には、戦時中の暮らしや戦争の悲惨さについて考えていただく機会として、戦後70年平和展「戦争関連資料展」を、三鷹市公会堂さんさん館で開催いたしました。この事業では、市民の皆様からご提供いただいた、戦争当時をしのぶ多くの戦争遺品や資料を一挙に展示いたしました。この資料展に来場された方々からは、戦時中の生活が身近に感じられ、平和への思いを新たにしたと大変好評でした。こうしたご感想を反映して、本サイトの中で戦争関連資料についても可能な限りご紹介しています。

 戦後70年を平和なうちに経過している日本であっても、私たちは、過去においては確かに悲惨な戦争の当事者であったということを謙虚に振り返り、幾多の尊い命の犠牲があって現在の平和があるということを、平和への切なる願いとともに、次の世代に語り継ぐ責務があります。また、私たちの次の世代は、さらに続く世代に語り継いでいっていただきたいと願っています。

 本サイトをご覧いただくことにより、特に、戦争の悲惨さや平和の大切さについてご理解を深めていただきますとともに、これからも地域での平和への具体的な取り組みをはじめとして、幅広い分野での協働の歩みをご一緒に進めていただければ幸いです。

   平成28年(2016年)2月吉日
       皆様とともに

三鷹市長 清原 慶子